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建物明渡・欠陥住宅不動産弁護士+知財

不動産投資歴30年の弁護士が、不動産投資や管理のコツ、賃料滞納による建物明渡について、日々の雑感を綴ります。時々、脱線して、カメラや相撲に話題がとびます。

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銀行からお金を借りるとき家とか土地を担保に入れます。ただ、銀行は担保に入れるだけだから、その土地を利用する権限は、ありません。抵当権者は、その土地の金銭的価値(交換価値)だけを把握し、利用権(使用価値)が把握していないからです。

しかし、実際は、交換価値と使用価値は一体不可分で、使用価値をゆがめることで、その土地の交換価値を減少させることができます。
色々な方法がありますが、一番ポピュラーな方法は、「ありえないような賃貸借」を「設定」することです。そのパターンはおおむね決まっており、高額な保証金と低額な家賃という組み合わせです。
こういう賃貸借が「設定」されていると、この物件を落札した方は、毎月、採算の取れないような家賃しか収集できず、反面、入居者が立ち退くときは、高額な保証金を返還することになります。その結果、いくら安値で落札しても、落札者は、採算がとれません。
まあ、こんな賃貸借を裁判所が認めるわけはありませんが、それでも、こういう賃貸借を堂々と主張して居座る連中は、まともな連中じゃありませんから、普通は、よほどの低額でない限り、落札はパスすることになります。
その結果、抵当権者の抵当権の価値を侵害することになります。

この場合、抵当権者は、抵当権実行前に、抵当権に基づいて入居者を追い出すことができれば、効果的に競売を実地できます。
そこで、抵当権者が、抵当権に基づいて入居者に対し、明渡請求をしましたが
最高裁は、平成3年3月22日、この明渡請求を否定しました。
しかし、この判決は、あまりにも非常識で、事件屋のばっこを許すことになったことから、最高裁は、新たに、以下の通り、抵当権に基づく明け渡し請求を認めました(最高裁平成11年11月24日大法廷判決)。
1、不法占有の場合
「所有者以外の第三者が抵当不動産を不法占有している場合」(つまり、勝手に占有屋が占有している場合)は、
その結果、
抵当不動産の交換価値の実現が妨げられ、抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるとき
抵当権者は、占有者に対し、抵当権に基づく妨害排除請求として、上記状態の排除を求めることができる」、

2、不法占有でない場合
抵当権設定登記後に抵当不動産の所有者から占有権原の設定を受けてこれを占有する場合(つまり、所有者も、競売妨害に加担している場合)は
① その占有権原の設定に抵当権の実行としての競売手続を妨害する目的が認められ、
② その占有により抵当不動産の交換価値の実現が妨げられて抵当権者の優先弁済請求権の行使が困難となるような状態があるときは、
抵当権者は、当該占有者に対し、抵当権に基づく妨害排除請求として、上記状態の排除を求めることができる」、

3、「抵当不動産の所有者において抵当権に対する侵害が生じないように抵当不動産を適切に維持管理することが期待できない場合」
抵当権者は、占有者に対し、直接自己への抵当不動産の明渡しを求めることができる

最高裁の事案は、賃貸人と賃借人がグループ会社のような関係で、高額の敷金設定をしつつ、適正賃料を大幅に下回る賃料としたという、典型的な詐害的賃貸借といえるような事案でした。
弁護士として、こういう事件で占有者側の代理人になるって、ちょっときつい、というか、恥ずかしいですね。
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