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建物明渡・欠陥住宅不動産弁護士+知財

不動産投資歴30年の弁護士が、不動産投資や管理のコツ、賃料滞納による建物明渡について、日々の雑感を綴ります。時々、脱線して、カメラや相撲に話題がとびます。

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弁護士数がひたすら増加する一方で、地裁民事の事件数の減少が止まらない。
平成20年には、926,821件だったのが、24年は、592,590件に減少している。25年度は、さらに、減少したという。弁護士全体の申告総所得額も、平成20年と対比して3299億円から2699億円に減少している。全体で600億ほど減少したことになる。その一方で弁護士数はひたすら増加し続け、結果として、赤字の者と所得額500万円以下の者の合計は55%になっている。

この弁護士大不況は、債務整理・過払い金事件の大幅な減少が主たる原因である。経験値のほとんどない弁護士を大量採用している債務整理系事務所は、いまだにいくつか健在で、交通事故などに転出することで組織の存続を図っているようだが、厳しいものがあるだろう。

さて、いきなりクラーイ話をしたが、弁護士大不況の原因の小さな一つに筆界特定制度がある。
この制度は、平成17年、不動産登記法に第6章筆界特定制度の章を設けることで創設された制度である。
境界紛争は、以前は弁護士に依頼して行う境界確定訴訟が唯一の解決手段だった。しかし、筆界特定制度はできてからは、年間1000件あった境界確定訴訟は、年間400件に減少する一方で、筆界特定制度は、年間2000件前後利用されている。
この筆界特定制度の代理人は、弁護士や土地家屋調査士がなれるが、現実には、代理人のほとんどは、土地家屋調査士である。

ただ、多くの人が、この筆界特定制度を、我が家の土地はどこまでかという所有権の範囲―「所有権界」を確定する制度だと誤解しているが、この制度には「所有権界」を確定する機能はまったくない。
筆界特定制度が特定する「筆界」とは、過去の歴史的事実に基づき設けられた一筆の土地として、登記されたときに、行政上、その地番と地番の境を区画する線に過ぎない。それは、どこまで、うちの土地かという問題は、全く次元が異なる。

しかも、境界画定訴訟のように筆界を確定させる形成力はなく、登記官が、現地で事実上、筆界を特定するにすぎない。そのため、登記官の「行政処分行為」が存在せず、不服の申し立ても、取消訴訟も提起できない。きちんと境界を確定させたいなら、従来通り、境界画定訴訟によるしかない。
しかし、それでも、この制度が利用されるのは、筆界が特定すれば、なんとなく所有権界も特定したような気持になること、簡便で費用も安いことにつきる。
「所有権界を確定する機能はない」「筆界を確定させる形成力もない」といっても、多くの方々は「所有権界?形成力?なに、それ?」といって、我々法律家の議論など気にしていないのだろう。

筆界の特定は、筆界特定調査委員会が現地を検分する等して意見書を作成し、その意見書に基づいて筆界特定登記官が筆界特定の事務を行う。筆界特定調査委員会委員は、8割が土地家屋調査士であり、残念ながら弁護士委員は少数である。

なお、筆界は、あくまでも行政上の区割りであるから、いくら当事者間で、ここを筆界にしようという合意が出来ていたとしても、何の意味もなく、筆界登記官は、公図や測量図等から、筆界を特定する。
もちろん、そのような合意書は、所有権界を確定する文書としては有効である。

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