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ニャラリーガルはなちゃんのひねもすのたり日記

森法律事務所のトップに君臨するニャラリーガルハナちゃんとハナちゃんに従える下僕所長、それぞれの、ひねもすのたりのたりの日々を送ります。このブログで、社会に何かを発信しているわけではありません。

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わが国では、和製英語が氾濫している。その数は、相当なものだが、いずれも、和製英語だけに日本人にしか通用しない。
しかし、実は、ただ一つだけ世界に通用する和製英語がある。一眼レフの露出形式であるTTL(Through the Lens  スルーザレンズ)という言葉である。
TTL(Through the Lens  スルーザレンズ)とは、実際にレンズを通る光を計測して露出を決めようというもので、半世紀以上も前に開発された露出方式だが、現在も、これを超える露出形式は存在せず、一眼レフの露出は、TTLが、当たり前になっている。
また、この発想は、AF(オートフォーカス)にも応用され、一眼レフのAFは、TTL・AFが当たり前になっている。
英文法としてはめちゃくちゃだそうで、Through the Lensでは、「レンズを通る」という意味にはならないらしい。当時は、国内の失笑をかったという。しかし、現在は、英米でも「レンズを通る」という意味につかわれている。

世界初のTTL測光内蔵式露出計は1960年(昭和35年)、当時の旭光学工業(のちのペンタックス)がフォトキナで参考展示したアサヒペンタックスSPである。その方式は、フォーカシングスクリーンの脇から測光の際にアームがぬーっと出てきて、その先端に付く受光素子が中心部の光量を測定するという、かなり怪しげな方式だ。これだとピントを合わせる上で最も重要になる中心部が見えなくなる。世間的には、話題にもならなかった。

世界で初めて市場に出たTTL測光の一眼レフカメラは1963年(昭和38年)に東京光学(現トプコン)のトプコンREスーパーである。このカメラは、TTLであり、しかも、開放測光機能をも実現させたもので画期的なものだった。TTLという和製英語も、このメーカーが作った。
しかし、このカメラは、価格の高さもあって、メジャーにはなれず、歴史に埋もれることになる。
翌年、旭光学工業から、手ごろな価格でアサヒペンタックスSPが発売される。たとまち、SPは、ベストセラー機となり、歴史に残る名機となった。一時は、アマチュアカメラマンが持つカメラは、ほとんど全てアサヒペンタックスSPだったこともある。

両社とも、当時は、板橋にある町工場みたいな会社だったが、これを契機に旭光学は、世界的なカメラメーカーとなり、ニコン、キャノン、ミノルタと並んで、カメラの4大メーカーの一つと言われるようになった。一方、東京光学は、カメラ業界からは、いつの間にか姿を消してしまった。少なくとも1980年代には、もうカメラを生産しなくなっている。

自分は、姿を消した東京光学は、倒産したものと勝手に思い込んでいた。ところが、この前、仕事で、ひょんなことから、この東京光学がトプコンとして、しかも、東証一部上場企業として、しっかり生き抜いていることを知った。従業員も4,000人ほどおり、どこから見ても、立派な一流企業である。ただ、生産している商品が、測量機とか、ジミーな製品ばかりだ。トプコンは、華やかだが、競争の激しい一眼レフの世界から早々に撤退し、地味だが、しかし、堅実な分野に進出していたのだ。

一方、旭光学は、ペンタックスと企業名をかえ、その後も、一流カメラメーカーとして順調な発展をとげた。しかし、カメラ業界の過当競争から財務内容が悪化。やがて、外国ファンドが、ペンタックスの株を買収し、オーナー一族に代わって経営権を支配するようになった。
まあ、こういうファンドに買収されたら、あとは、企業の切り売りしかない。ペンタックスの黒字部門である医療機器分野は、HOYAに売却。すっかりお荷物となったカメラ部門は、リコーが買収に名乗りをあげてくれた。
かくて旭光学(ペンタックス)は、会社としては、地球上から消滅した。

両社は、ともに板橋の町工場が出発点であり、TTLを開発し、その後、順調に企業として発展したという点で共通しているが、その後の歩みは、実に対照的だった。名前を残し企業は消滅したペンタックス、名前は残さないが企業として生き抜いたトプコン。
企業として、どちらの選択が正しかったかは、人によって意見が異なるだろう。


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