ニャラリーガルはなちゃんのひねもすのたり日記
森法律事務所のトップに君臨するニャラリーガルハナちゃんとハナちゃんに従える下僕所長、それぞれの、ひねもすのたりのたりの日々を送ります。このブログで、社会に何かを発信しているわけではありません。
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http://www.mori-law-office.com/fudousan/index.html
03-3553-5916
[低金利]
昨年暮れ、満期10年の国債の流通利回りが過去最低の年0・3%に低下した。
住宅ローン金利は、過去最低になった。銀行間の顧客獲得のための金利競争も激化している。銀行は、より優良な顧客を獲得しようと、優良顧客には、かなり低い金利を提示しているようだ。このままの情勢が続くなら、現在は、まさに融資を受けて不動産投資をするには絶好の契機と言える。
こうなると、融資を受けて不動産投資をする人が増加すると思われる。
[TOKYO不動産に流れ込むアジアマネー]
しかも、一昨年あたりから、アジアの不動産マネーが、東京に集中している。リーマンショック以前は、欧米の投資家による不動産投資が東京にミニバブルをもたらしたが、今回の主役は、シンガポール、韓国、香港、マレーシアなどの国の投資ファンドだという。
これらのファンドは、東京都心の大型オフィスビルを、日本国内のリートやファンドが計算する適正価格よりも、はるかに上回る価格で相次いで高値で取得している。
その原因は、円安と中国不動産市況への不安感からだ。中国に向けられていた不動産マネーが、東京にむけられたようだ。
しかも、想定利回りはせいぜい年2~3%でどんどん購入しており、Jリートでは5%以上が通常の想定利回りであることを考えると、日本の不動産投資の常識からは、ありえない金額で購入しているそうだ。
台湾企業によるTOKYO不動産投資もすごい。分譲マンションを売り出すと、まとめて一棟買いする台湾投資家もいるようだ。
[英米系も日本人富裕層も]
これに伴い、英米系のファンドも、再び、TOKYO不動産に注目し、TOKYO不動産にもどりつつある。ゴールドマン・サックスの日本私募リートは2年足らずで資産600億円に倍増したという。
これにつられたわけではないだろうが、あのソフトバンク社長の孫正義氏も、東京都中央区のティファニー銀座本店ビルを320億円強で取得したという。これも、不動産業の常識では、ありえない金額だそうだ。
[しかし、庶民には関係ない]
そういう意味で、少なくとも、今年1年は、不動産価格は堅調に推移すると推測される。しかし、これは、ある意味、雲の上の話。これを聞いて、我々庶民が、「よし俺も不動産投資をしよう」なんて思わない方がいい。
というのは、一般市民が投資する居住用マンションの入居者は、普通のサラリーマン。その人たちの給与はアップしていないから、家賃負担能力はアップしてはいない。むしろ円高による物価高で悪化している。
ビル投資をしている個人投資家もいるだろうが、テナントの多くは中小企業。この人たちは、アベノミクスの恩恵は受けておらず、いまだに中小企業の多くが不景気で悩んでいる。家賃負担能力は、減少している。
金利が安くなって投資しやすくなったので、個人投資家による不動産購入は活発化するだろうが、個人投資家の動向が相場を動かすことは、普通はない。
[今後の不動産相場の動向]
個人投資家に影響があるとしたら、大型物件、大型投資による不動産相場の上昇にともなう中小物件への「おこぼれ」だ。多少は影響があるだろうが、おこぼれは、待つ必要がある。個人投資家は、一番最後に恩恵を一切れだけもらえる。
しかし、相場が低下始めたとき、真っ先に影響を受けるのは個人投資家だ。
[堅調相場は何時まで続くか]
今の相場を支えているのは、アジア系マネーだ。しかし、アジア系マネーは、円安を前提としての投資。中国人投資家の場合、1元で10円分の日本の不動産を購入できたのが、為替レートの変動により1元で15円分の不動産を購入できるようになったから、TOKYO不動産にアジアマネーが集中しただけ。再び円高にぶれれば、マネーはTOKYO市場から中国市場へと移動する。
英米系の不動産ファンドの逃げ足の速さは、前回のリーマンショックで証明済み。不動産市況が悪化したら、さっさと日本法人を倒産させて日本市場から撤退する。
孫氏の場合は、利回り重視の不動産投資とは異なる観点からの投資と思われる。
不動産相場は、堅調とはいえ、かなり危うい。東京オリンピック以降は、かなり懐疑的だ。
[個人投資家の方へ]
ファンドが投資の基準とする「想定利回り」は、「表面利回り」とは異なる。不動産仲介業者が売却する際、宣伝文句に使う利回りは、表面利回り。例えば、家賃年間120万円、不動産価格1200万円なら、表面利回りは10%になるが、想定利回りは3%前後になるはずだ。チラシに入っている利回り○%を見て、「お、お得だなぁ。ファンドの投資が5%なら、それ以上じゃないか」とは安易に思わないこと。
想定利回りの正確な計算は、プロでないと難しい。
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図解で早わかり 借地借家 法
森公任 監修
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=3945
三修社 定価: 1,890円(本体:1,800円+税)
「賃貸借契約を締結すると、貸主と借主は長期間にわたってつき合うことになります。
長期の契約の間に貸主と借主との間でトラブルが生じてしまう可能性は決して低くありません。
本書は、借りる側、貸す側のどちらの立場からも必要となる借地借家法の基本事項を中心に解説しています。
賃貸借契約においてしばしばトラブルになりやすい、敷金・賃料・必要費・有益費といった金銭がらみの問題は、図表を使いながらわかりやすく説明しました。
「相続・遺言をめぐる法律と税金トラブル解決法129 」
森 公任 , 森元 みのり共同監修
1,944円(税込)1,800円(税抜) 三修社
「非嫡出子の相続分改正や
平成27年1月施行の相続税制改正など、最新の内容をわかりやすく解説! 相続の基本ルールから遺言、財産評価、遺産分割、 相続税・贈与税対策まで。法律・税金の重要事項、手続きを幅広く網羅」
【本書でとりあげる主なテーマ】
相続の基本ルール/遺産分割/遺言書の書き方/相続財産の評価/相続税・贈与税のしくみ/税金対策/相続問題をサポートする機関や相談先/公正証書作成/調停や審判の手続き/相続登記/申告手続き など「ケース別相続分早わかり」など、豊富な図解とQ&Aで相続問題を平易に解説!
「図解で早わかり 倒産法のしくみ」
森公任 森元みのり 共同監修
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(楽天ブックのベストセラーで、大学のテキストとしても広く利用されています)
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これらのファンドは、東京都心の大型オフィスビルを、日本国内のリートやファンドが計算する適正価格よりも、はるかに上回る価格で相次いで高値で取得している。
その原因は、円安と中国不動産市況への不安感からだ。中国に向けられていた不動産マネーが、東京にむけられたようだ。
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森公任 監修
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森公任 森元みのり 共同監修
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