ニャラリーガルはなちゃんのひねもすのたり日記
森法律事務所のトップに君臨するニャラリーガルハナちゃんとハナちゃんに従える下僕所長、それぞれの、ひねもすのたりのたりの日々を送ります。このブログで、社会に何かを発信しているわけではありません。
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http://www.mori-law-office.com/fudousan/index.html
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[不動産投資成功談のウラ]
不動産投資がかなり熱くなっている。ネットには、「私は、こうして、わずか○年で〇億円の資産を築いた」という類の情報がとびかっている。
何度も繰り返しているが、不動産投資は、誰だって最初の10年は成功するのだ。10年ももたないようでは、その投資家の方は、投資感覚や経営感覚が平均以下と言わざるを得ない。
だから、「わずか○年で資産○億円」という成功談は、「現時点では、成功している人」という前提条件で聞いた方がよい。
[失敗の原因]
問題は、10年後で、ここから先が次第に経営が厳しくなる。
〈修繕費の増加〉
第1は、修繕費がかなりかかってくることだ。湯沸かし器が駄目になった、風呂の具合がおかしい、等のトラブルが10年を超えると急に増えてくる。特に、水回りのトラブルは、かなりの修繕費がかかり、それだけで1年分の家賃がふっとんでしまう。特に投資用マンションとして販売されているワンルームマンションは、家賃収入に比して、修繕費がかなり高くつき、修繕費を考えると、無料で貸している状態に近くなることもある。
〈空き室率の増加〉
第2は、空き室率の増加である。周囲に新築マンションがどんどん建築されていく。新しいマンションほど、設備は新しく、住むのに快適だ。当然、入居者は、新しいマンションンに流れていく。10年を境に、空き室率が急激に増える。
あせって、怪しげな人を入居させると、一時的には空き室が埋まっても、他の普通の入居者が別のマンションに移り、最終的には、誰も住まない空き室だらけの部屋になる。
[自己資金の必要性]
10年を境に、修繕費も空き室率も、急カーブを描いて上昇する。これに耐えるには、10年目までに、これらの出費に耐える資金を蓄積しておかなければならない。
しかし、目いっぱいのローンを組んでマンションを購入した場合、ローン返済で精いっぱいで、資金蓄積にまわす余裕などないはずだ。
こういうリスクを避けるためには、10年程度でローンを完済する程度の返済計画を組まなければならない。そのためには、かなりの自己資金が必要となる。
[家賃は全額をローン返済に回せない]
注意すべきは、10年目までにローンを返済するという計画を建てても、家賃全額を返済に回すことはできないことだ。
というのは、家賃には税金がかかり、しかも不労所得である不動産所得は、税金がかなり重い。節税といっても、経費に算入できるのは金利分だけで、今の低金利を前提とする限り、節税効果はうすい。
減価償却は長期的には節税効果があるが、耐用年数の長さを考慮すると、毎年の節税効果はさほどではない。
家賃から、税金や経費を考えると、果たしてどれだけの家賃を返済に回すことができるか?
[今後の日本社会の変化]
さらに、今後の日本経済を考えると、人口減少に伴い空き家率は増加し続ける。これは東京23区とて例外ではない。野村総研の調査では、2023年の総住宅数は約6,640万戸になり、空き家数は約1,397万戸、空き家率は21.0%にまで増加するという。
その一方で、賃貸住宅の供給は続き、市場には、今以上に賃貸住宅であふれかえる。
[投資用マンションの差別化]
今後は、投資用としては、ペット可物件とか、シェアハウスとか、何か個性を持たせないと投資の成功はおぼつかないだろう。ただ、こういうペット可物件とか、シェアハウスというのも、社会生活の変化から、今は人気があるだけで、この需要がいつまで続くかわからない。この需要が変化すれば、通常の賃貸マンションよりも、入居者の募集がままならなくなる。
[投資成功談に続きはあるのか]
昔から、テレビや雑誌などに「不動産投資で成功、○歳にして、わずか○年で資産○億円!!」という話は、たくさん聞いてきた。しかし、その人たちが20年後、30年後、どうなったかは、何も情報が伝わってこない。
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図解で早わかり 借地借家 法
森公任 監修
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=3945
三修社 定価: 1,890円(本体:1,800円+税)
「賃貸借契約を締結すると、貸主と借主は長期間にわたってつき合うことになります。
長期の契約の間に貸主と借主との間でトラブルが生じてしまう可能性は決して低くありません。
本書は、借りる側、貸す側のどちらの立場からも必要となる借地借家法の基本事項を中心に解説しています。
賃貸借契約においてしばしばトラブルになりやすい、敷金・賃料・必要費・有益費といった金銭がらみの問題は、図表を使いながらわかりやすく説明しました。
「相続・遺言をめぐる法律と税金トラブル解決法129 」
森 公任 , 森元 みのり共同監修
1,944円(税込)1,800円(税抜) 三修社
「非嫡出子の相続分改正や
平成27年1月施行の相続税制改正など、最新の内容をわかりやすく解説! 相続の基本ルールから遺言、財産評価、遺産分割、 相続税・贈与税対策まで。法律・税金の重要事項、手続きを幅広く網羅」
【本書でとりあげる主なテーマ】
相続の基本ルール/遺産分割/遺言書の書き方/相続財産の評価/相続税・贈与税のしくみ/税金対策/相続問題をサポートする機関や相談先/公正証書作成/調停や審判の手続き/相続登記/申告手続き など「ケース別相続分早わかり」など、豊富な図解とQ&Aで相続問題を平易に解説!
「図解で早わかり 倒産法のしくみ」
森公任 森元みのり 共同監修
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4054
(楽天ブックのベストセラーで、大学のテキストとしても広く利用されています)
定価: 1,890円(本体:1,800円+税)
「法的整理から私的整理まで、様々な倒産制度のしくみや実務上のポイントがわかる。
また、解散・清算、M&Aの知識まで倒産関連の知識を集約。
さらに、法人破産以外の個人民事再生や個人破産についてもフォローした一冊! 」
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さらに、今後の日本経済を考えると、人口減少に伴い空き家率は増加し続ける。これは東京23区とて例外ではない。野村総研の調査では、2023年の総住宅数は約6,640万戸になり、空き家数は約1,397万戸、空き家率は21.0%にまで増加するという。
その一方で、賃貸住宅の供給は続き、市場には、今以上に賃貸住宅であふれかえる。
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昔から、テレビや雑誌などに「不動産投資で成功、○歳にして、わずか○年で資産○億円!!」という話は、たくさん聞いてきた。しかし、その人たちが20年後、30年後、どうなったかは、何も情報が伝わってこない。
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